2005年に半年UKで生活した経験を混ぜながら、エーゴの勉強のためにUKニュースやカルチャーについてぼちぼち書いています。再訪旅行の様子も。

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Pandaplomacy!

UKに17年ぶりにパンダがやってきたらしい。
10年のレンタル契約で、新住所はスコットランドのエジンバラ動物園。

どーでもいいような話題だけど、私の中ではUKとパンダは大いに関係があるのだ。
2005年の英国滞在末期、、論文の締め切りは迫るし外は真っ暗で女の一人歩きなどもっての外(大学寮が森の中にあったんでマジで怖かったんです)。
それに寒いからお外に出たくない。
テレビはない。
飲んでるヒマもない。
お金もない。
部屋での気晴らしと言えば、思う存分使えるようになったネットぐらい。

というわけで、私はサンディエゴ動物園のパンダのライブカメラをよく見ていた。
当時は白黒画像だったけど、パンダだったら白黒でもいいもんね☆

レポート用の本読んだり、ちまちま論文を書いたりしてて行き詰まったら、パンダのライブカメラにgo!
もそもそ動く子パンダにどれほど癒やされたか

人からは華やかに思えるであろう海外生活も、意外と地味なのだ。

というわけで、パンダはけっこう好きなのかもしれない。
記事でも読んでみようっと。

The Independent: Pandaplomacy! Eats shoots and helps ease global tension

Panda-lending's peak years were from 1958 to1982, when China packed off 23 pandas to nine countries. Never mind that they often ended up leading miserable lives caged in obscure foreign zoos – the gesture worked, and the receiving countries were always grateful for the extra revenue zoo visits generated. But while pandas have become the symbol of animal diplomacy, they are just one of the breeds from the diplomatic ark. Here, we guide you through the history of international horse-trading.

パンダ貸し出しのピークは1958年から1982年で、中国はその間9つの国に23頭のパンダを貸し出した。多くのパンダが遠い外国の動物園で、かごに入れられたまま惨めな暮らしをすることになったとしても、それがどうだというのか。効果は絶大で、受け手の国は動物園の入場者が増えることになるから常にありがたく頂戴していた。こうしてパンダは動物外交のシンボルとなったわけだが、彼らは外交に使われる動物種の一つでしかない。それでは、国際的な抜け目のない駆け引きの歴史の一端をお見せしよう。


※horse-trading=馬の取引には、「抜け目のない駆け引き」っていう意味があるらしい。なーるほど。

以下、動物外交の歴史から適当に抜粋。

・1235年に神聖ローマ帝国皇帝からイギリス国王に送られた三頭のヒョウはロンドン塔で飼われた。やがてそれに他の動物も加わり、隣にライオンが住むようになり、そして1252年にはノルウェー国王からしろくまが送られた。しろくまには長いひもが付けられ、朝ごはんはテムズ川で自分で捕まえてくるようになっていた。

お腹がすいたしろくまさんか、テムズ川にざぶ〜んと飛び込んでお魚をくわえて戻ってくる・・・なんか、カワイイ☆

・1255年にはフランス国王から象が送られた。飲み物としてワインが与えられたので、象は常に酔っ払っていて壁に当たっていた。やがて動物園は民衆に公開されたが、3ペンスの入場料を払えない者でも、ライオンのえさ用のネコや犬を持ってくれば入場できた。

そ、そんな・・・。
動物愛護の精神が満ちあふれているかの国であるが、それまでの罪滅ぼしのつもりもあるのかもしれない。そして、動物愛護の精神を一生懸命訴えかけないと人間がどんなに酷いことをすることになるのか重々承知してるんでしょうな。

・マドラス総督からチータもらったある公爵。チーターが狩りをするところを見てやろうと思って、牡鹿を檻の中に入れてみた。ところがこの勝負、意外な結末に。牡鹿が角の一降りでチーターを空中に放り投げ、驚いたチーターは脱走。その際の絵画がマンチェスターのアートギャラリーに展示されているのだとか。

脱走したチーターはどうなったのか・・・。

他にもいろいろあるのですが、読んだら間違いなくげんなりします。
というわけで、パンダに戻りましょう!

Pandas are now big business. Although China's gesture represents an improvement in relations, some say the deal is all about money. Far from being a "loan", the bears are actually being rented for £600,000 a year. The zoo plans to recoup the money by charging £12,000 a pop for corporate visits. The pandas are also expected to increase visitor numbers by 70 per cent. Not that anyone should expect too much excitement: pandas sleep for ten hours a day and spend the rest of the time eating. Oh, and they defecate up to 40 times a day. Still, they are probably more fun to watch than most diplomats.

パンダは今や一大ビジネスである。中国の態度は両国間の関係の改善を意味しているが、この契約ではお金がすべてだという人もいる。「貸し出し」なんていうものとはほど遠く、実際にはパンダのペアは一年間で60万ポンド(今日のレートで7260万円)の賃貸料がかかっている。エジンバラ動物園は、1回の企業訪問(?)に145万円を徴収することで埋め合わせしようとしている。パンダがいることで、入場者数は70%アップすると見込まれている。しかし、それほど期待してはいけない。パンダは一日に10時間は寝ているし、残りの時間は食べることに費やす。そして、一日に40回は排便。それでも、たいていの外交官を見るよりは楽しいだろうとは思うが。


最後の皮肉な感じがUKっぽくてよろしい。
さすがは高級紙、The Independent.
座布団一枚。

それでは、また。

scarecrow

長々と続いた企画モノの仕事がやっと終わった☆

というわけで、終了のプチ打ち上げのつもりで(笑)後輩A子ちゃんを誘って小一時間ほどドライブ。
目的は、紅葉の山並☆

私はそこそこの田舎に住んでいるので、ちょっと車で走ればこんなど田舎に到着できる。

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山の澄んだ空気はとても気持ちがいいけれど、絵はがきにでも出てきそうな紅葉の風景にはお目にかかれなかった。
紅葉しているのか枯れてるのかよくわからない。
ま、観光地でも何でもないんだからしょーがないか。

一本道の山道をはっきりした当てもなくだらだら走っていたら・・・スゴイもの発見!

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実はここは職場の同僚A氏のお住まいのあるあたり。
どっかおすすめの紅葉スポットない?という私に、このあたりがいいよと教えてくれた。
「途中で本物そっくりのかかしが見られるよ☆」と聞いてはいたのだが。
地元の有志の方による作品群で、時々リニューアルされるらしい。
最近少し知られるようになってきたんだけど、実際に見るのは初めて。
こんなスゴイものだったなんて!

今回は、少し懐かしい感じのする花嫁行列がテーマらしい。
花嫁かかしの衣装を直すかかしも付いていたりして、芸が細かい。
DSC00700.jpg

少々緊張の面持ちで花嫁かかしを待つ花婿かかし。
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見物の子供に花嫁さんのお菓子を配る親戚のおっちゃんかかしの表情が優しい。
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家を模した小屋の中では、結納の品とともにおじいさん・おばあさんが花嫁花婿を待つ。
「おじいさんとおばあさん、手をつないでる!」と、観察力の鋭いA子ちゃんが声を上げる。
なんだか微笑ましいよね。
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これほどの作品群ではないにしろ、行く先々にもかかしがちょこちょこと置いてある。
横断歩道かかし。
人影はまったく見られないのにね(笑)。
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おまわりさんかかしが、山の道の交通安全を見守っている。
DSC00707.jpg

山が深いので、進むごとに日向になったり、日陰になったり。
向こうの山には日が当たっているのがはっきり見える。
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少しだけ実を残した柿の木に、晩秋のもの哀しさを感じたりして。
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清流。
DSC00711.jpg

ここは同僚A氏の通勤路。
毎日この眺めを見られるなんて、ゼイタク〜!と言いたくなるけれども、実際に暮らしてみれば大変なこともいろいろあるだろう。
過疎が進む私の県。
「いつまでもこの風景を残したい」というのは部外者ばかりで、地元の人はとにかく便利になってくれることを強く願っていると聞いたりもするのだが。
もっともこの写真に出てくる自治体は、Iターン者やアーティストを多く受け入れ、ど田舎であることにアイデンティティーを感じているらしいけど。

スゴイかかしとステキな風景を楽しませてもらったお礼に、お土産を買ったりお茶を飲んだりして少々お金を落とさせていただこうかと思ったのに・・・。
駐車場などあるわけなくて車止める場所を探すのも一苦労、営業中の店は一軒たりとも見当たらず(いや・・・営業しているのかもしれないがとてもそういう風には見えない)、自販機さえない。
開き直った田舎っぷりに脱帽ですわ。

すっかり癒やされた後での帰り道、A子ちゃんが「この旅のこと、ブログにアップしてくださいね☆」
う〜ん・・・このブログは、英語ネタしか載せないことにしてるし・・・。

ここは無理矢理英語につなげるしかない。
かかしは、英語でscarecrow.
ターゲットは、雀ではなくカラス=crowなんですな。
ついでにscarecrowには「やせこけた人」という意味もあるんだとか。
ま、とりあえず私には関係のない語ですわ。

では最後に一曲どうぞ。
Pink Floydで"Scarecrow".



A子ちゃん、楽しいひとときをありがとう☆

では、また。

Toast sandwich is UK's 'cheapest meal'

料理を作ることに関しては、人並みもしくはそれ以下という自信がある。
結局ふつーのものしか作れないし、心の中でそれで上等じゃんと開き直っているわけで。

しかし、子供の頃におばあちゃんから繰り返し言われたことはけっこうちゃんと守ってる。
「野菜をちゃんと食べなさい!」
インスタントの袋麺を食べる時でも必ず何かの野菜を入れるべしと家訓のような重々しさで言われてた。
というわけで、「肉だけ魚だけ炭水化物だけ」のようなメニューは家訓に背きます。
一応自分で料理する時には、できるだけ野菜を使おうと心がけています。

BBCでこんな記事を見つけた。

Toast sandwich is UK's 'cheapest meal'

トースト・サンドイッチ。
サンドイッチを軽くトーストしたやつかな?
それはうちの旦那さまの好物ですわな。
特に関西風のたまごサンド(ゆで卵をマヨネーズであえたやつじゃなくて、薄い卵焼き+ケチャップをはさんだもの)をトーストすると、ちょっと喜んだりする。

・・・ま、そんなんだったらわざわざ記事にならんわな。
では、皆さんもお考えください。
トースト・サンドイッチとはどんなものなのか。

レシピを紹介しましょう。

Toast a thin slice of bread
Butter two slices of bread and sprinkle with salt and pepper to taste
Place the toast between the two slices of bread-and-butter to form a sandwich
薄いパンを一枚トーストする
薄いパン二枚にバターを塗って、お好みで塩・こしょうを振る
バターを塗った二枚のパンの間にトーストしたパンを挟んで、サンドイッチ完成
・・・・・・。

こんな感じらしい。

toast sandwich

・・・・・・。

すごい発想だ。

食べた人の感想によると、思ったより全然いける感じで、満腹感があるんだとか。

ちなみにこのレシピ、今から150年ほど前ビクトリア朝中期に出版されたレシピ本から。
厳しい経済状況の昨今、とにかく一番お安くあがるランチは何かと考えた科学者による再現なんだそうで。
試算によると7.5ペンス(今日のレートで91円ぐらい)の費用でできるメニュー。
これより安いものを考え出した人には、200ポンド(今日のレートで2万4千円ぐらい)の賞金が与えられる。

"I would emphasise that toast sandwiches are also good at saving you calories as well as money, provided you only have one toast sandwich for lunch and nothing else."

「私が特に言いたいのは、トースト・サンドイッチはお金だけでなくカロリーの節約にもなるということです。ただしランチにそれだけしか食べないというのならね。」


カロリーの節約って、こんな形でしていいもんだろうか。
こんな発想が出てきて、科学者が実演して、BBCのサイトに載ることで、いかに「栄養のバランス」という概念が発達していないかがわかる。

記事に関する一般人のコメント見ても、「お弁当を開けたら、『2枚のパンにソース塗っただけ』ってのが入ってた」「サンドイッチに砂糖はさんでも結構いける」とか、超ファンキーなメニューが紹介されてますわ。
そういうB級メニューをたまに家で食べるのはありかとは思うけど、「学校や職場へのお弁当」という少々外向きのメニューで堂々と登場って・・・どうなん?って思うんです。

ギャグにしか思えないよその国のレシピに文句つけるより、自分はしっかり野菜を食べようと思う。
というわけで、今度の女子会(以前の職場の同僚との集まり)は私が幹事なので野菜ソムリエの店にしてみた。
楽しみです☆

それでは、また。

渋柿の『渋い』ってなんて言うの?

職業柄、周りの人に「これって英語でなんて言うの?」と聞かれるコトが多い。
大体はナントカ答えられるわけで・・・い、いちおう英検1級なわけだし・・・。
時たま出くわす手に余る難問は、質問者の方に問題がある。

昨日聞かれたのは、「椅子って『チェア』なの?『チェアー』なの?」
そんなん知るか!
好きなように書いとけ!

「大根ってなんて言うの?」とかいう定番質問みたいなものはさっくり「英語で一語では表せない」とかわしています。
それでも食い下がる奴には、相手の頭がはてなマークいっぱいになるようなフレーズで対応します。

前回のエントリーで書いたように、英語と日本語は一対一対応ではない。
その原理原則自体を理解していない人には基本的に冷たい私です。

しか〜し!
この前の質問には恐れ入った。
ある人が、「渋柿の『渋い』ってなんて言うの?」

いや〜、久々に言いましたよ・・・「ワ、ワカリマセン・・・調べてきます!」

質問受けた瞬間に、これは一筋縄ではいかないという予感がしたんです。
ぴったりした言葉があるんだとしたら、これまでの人生で絶対キャッチしてたはず。
それなのに、この脳内のぽかーんとした空白。
おそらく「渋い」という味をぴったり表す言葉は存在しないのではないか。

バサバサ・・・紙の辞書を引きまして・・・電子辞書、ネット検索、いろいろやりました。
で、私なりの結論。

日本人の味覚「渋い」をぴったり表す英語は存在しない。

甘い、酸っぱい、辛い、苦い、塩辛いのいわゆる「五味」はばっちり表せるのにね。

以下、小学館のプログレッシブ和英中辞典「渋い」の項目より。

(渋のような味がする)astringent
- 渋いお茶
 strong [bitter] tea
- この柿は渋い
This persimmon has a puckery [an astringent] taste.

お茶と柿を別々の形容詞で表してるところが、どうも納得いきませんな。

では問題の"astringent"を英英辞典で引いて確かめてみよう。
愛用のOxford Dictionary of ENGLISHで引いてみると、形容詞の二番目に"(of taste or smell)sharp or bitter"「(味やにおいが)きつい、苦い」とありまして。

う〜ん・・・「苦い」か・・・。
苦いと渋いの違いって何なんだろうと考え出したらよくわからなくなった。
というわけで深く考えるのをやめてとりあえず英語に戻ろう。

他にも当たってみようとオンライン和英を引いてみたら、ややこしいことに"sour or bitter in taste(味が)酸っぱい、苦い)"とあった。
酸っぱいまで参戦してきたか。

要するに、"astringent"の第一義「収斂性の」という物理的な変化をもたらす味なら何でも含むんだろうと思う。
googleの画像検索で"astringent"を入力してみると、収斂化粧水の画像に混じってちんまりと柿の写真がちらほら見えるので、渋柿を形容するのに"astringent"を使用するのは間違いなさそうだが。

ちなみにもう一つの語"puckery"も「しわが寄るような」という意味らしいので、こちらも口がすぼまってしまうような物理的な変化が焦点。
そういえば辛い="hot"も熱くなるという物理的変化に焦点を置いてますな。

ホントはちゃんとした有料+高性能のコーパス使って"astringent"と"puckery"を形容詞で使った場合どの語と結びつくのかまで調べられたら完璧・・・なんだけど。
無料コーパスでちゃちゃっと調べたら、腐った林檎の臭いにまで"astringent"って使ってた、もう全然どんな味や臭いのことかイメージできな〜い!!

「渋柿の『渋い』にはastringentという語を使うけど、astringentはどうも場合によっては『苦い』『酸っぱい』まで担当するようです。それに、渋いお茶の『渋い』には違う語を使うみたいだし、結局日本語の『渋い』と一対一対応で表せる言葉はなさそうです。」
と翌日質問者に答えて私の任務は無事終了。

いや〜、面白かった!
タダでかなり楽しめた!

ところで。
astringentっていう言葉はとても懐かしい響きがある。
おばあちゃんが昔使ってた化粧水の瓶に「アストリンゼント」って書いてあったような気がして。
あれは「収斂化粧水」っていう意味だったのか。

そういえば忙しすぎて最近おばあちゃんに電話してなかった。
というわけで、久々に電話。
けっこう、元気にやってるみたいだった☆
よかった、よかった。

それでは、また。

Oxford hopefuls asked why lions have manes

すっかり放置してしまっていましたが・・・。

ただ単に週末に行事が立て込んで忙しかっただけ。
とりあえず11月3日の行事を乗り切ったので、しばらくは平穏な日が続くと信じているのですが。

こんな記事を読みました☆

Oxford hopefuls asked why lions have manes

一応オックスフォードで暮らしたわけだし。
私が渡英した6月、オックスフォードの街では黒の正装(ガウン+角帽+胸に一輪のカーネーション)の若者をちょくちょく見かけた。
卒業式?とか思ってたら、「試験の時にはあの服を着るのよ」とオックスフォード大学・クライストチャーチカレッジ出身のホストマザーのフェレシュテが教えてくれた。
歴史のある大学は違いますな。

記事は大学の試験じゃなくて、入試の時の面接での想定質問。
なかなかやっかいな問題ばかり。

The prestigious institution has released a sample of the conundrums posed by tutors to give an insight into its interview process.

Prospective biological science students have been asked to discuss why it matters if tigers become extinct, while those hoping to read materials science have been asked to calculate how hot the air in a hot air balloon would need to be to lift an elephant.

この一流機関は、面接がどのように進むのかわかるようにと、チューター(大学の先生)に提示される難問のサンプルを公開した。

生物学専攻希望者は、トラが絶滅したとしたらいったいどういう問題が起こるのかディスカッションすることが求められる。一方、材料学専攻希望者は熱気球が象を持ち上げるためには気球中の空気の温度をどれくらいにしたらいいのか計算させられる。


※ "those hoping to read materials science"の"read"は、イギリス用法で「専攻する」という意味。
「読む」じゃないよ!
ノッティンガム大学で"I took major in Psychology(私は心理学を専攻しました)."って言ったら、「それでもいいけど、イギリスだったら"read"を使うところかな」って先生に言われたっけ。

その他には同じ生物学専攻で "why do lions have manes(なぜライオンにはたてがみがあるのか)"とか、"Ladybirds are red. So are strawberries. Why?(テントウムシは赤い。イチゴも。なぜ?)"とか。

そんなん答えあるのか?と思ってたら、やっぱし質問の意図はもっと深いところにあるらしい。
以下、先生のお話。

"Some of the best interview questions do not have a "right" or a "wrong" answer, and can potentially lead off in all sorts of different directions," he said.

"Applicants might have picked up ideas about the function of a lion's mane from independent reading or from watching natural history documentaries. That's fine - but I'd follow up their response by asking how they would test their theory.

"When I've used this question in interviews I've had all sorts of innovative suggestions, including experiments where lions have their manes shaved to investigate whether this influences their chances with the opposite sex or helps them win fights over territory."

「最良の面接質問の中には、『正解』も『誤答』もないものもあります。そして、様々な方向に発展する可能性を持っているのです。」

「受験者は、自分で本を読んだり自然関係のドキュメンタリーを見たりしてライオンのたてがみの機能についての考えを構築してくるかもしれません。それはそれで結構。ただ私は、彼らが自分たちの理論をどのように検証してきたのか質問することで、彼らの反応を徹底的に究明するのです。」
「私が面接でこのたてがみの質問をした時には、斬新な提案をいろいろとしてみたものです。ライオンのたてがみを剃ってしまって、それがメスを引きつける可能性に影響するのか、縄張り争いで勝ちにつながるのかを検証する実験などをね。」



*面接の内容は、ひょっとしたら事前にちょっとわかってるのかもしれない。
それとも、自分が書いたレポートに関係があるのか。

コリン・ジョイスさんの『「アメリカ社会」入門』(NHK出版生活人新書)の中に、筆記試験の小論文でギリシア人とローマ人の興味深い共通点について自信たっぷりに論じたところ、後の面接で「ギリシア人とローマ人には、どんな違いがあるのかね」と正反対のことを聞かれて吹っ飛んだシーンが書かれている。
何でも言っときゃいいじゃないかと一瞬思ったりするのだが・・・受験者は所詮ハイティーン、相手は世界の最高学府の教授陣、しかも受験という最高に緊張する場面。
そんなところで普段通りにべらべらしゃべれるわけないので、だいぶ割り引いて考えなきゃ受験者に酷ですわな。

ところで私、なんとな〜く上の問題そこそこいけそうな気がするんです。
生物学専攻でも何でもないので知識はないけど、あれ調べて、これ調べて、こう考えたらいけるかも〜☆☆☆・・・みたいな根拠のない自信があるんですわ。
ハイティーンでも何でもなく、心臓に毛がふさふさ生えてしまったからなんでしょーか・・・。

ところで、上の問題は理系、私はちょー文系。
文系の問題はないんかい?と思ったら、ありましたぜ。

法学選考希望者対象問題:
"If the punishment for parking on double yellow lines were death, and therefore nobody did it, would that be a just and effective law?"

「駐禁場所に駐車することの罰が死刑で、従って誰もそれを犯す人間がいないとしたら、それは正当で効果的な法律と言えるか?」

なかなか面白い。
ディベートのお題に使えそうですな。

フランス語専攻希望者対象問題:
"In a world where English is a global language, why learn French?"

「英語が世界語の世の中で、なぜフランス語を学ぶのか?」


なんじゃ、この高慢な問題は!
こんなの難問奇問でも何でもない、ただの志望理由じゃねーか。

対象がフランス語に限ったことじゃないだろうが、どんな言葉も一対一対応ではないから、そのギャップを埋めようとする作業の過程で、第一言語で規定されていた自分の考えと対象言語で表された考えが融合する瞬間がある。
その融合を求めるための納得やら妥協やらを経ることで、自分の考えが日本的なものからもっと普遍的なものに広がっていくような気がする。
だから言語を学ぶんじゃないのか。

だけど、大学入試向けならあえてコドモっぽい理論もいいかもしれない。
「フランス人になりたいんです☆」「フランス語の本が読みたい、歌が歌いたい」「だって、フランス語ってかっこいいんだもん☆」「前世はフランス人だったようです」とか。
(実際、他言語を学ぶ人って最初はこんな感じなんじゃないかな?)
とりあえずそれから始めて見て、様子を見ることにしよう。

所詮相手も英語が世界語の世の中でもの好きにもフランス語を学び続け、それでメシを食ってる連中である。
窮地に追い込まれたら、「ではあなたたちはどーしてフランス語を学んでいるんですか」の逆質問でかわす。

こんなもんでどーでしょーか。

はあ・・・自分がオックスフォード受けるわけでも何でもないのに、ずいぶん遊んでしまった・・・。
ま、タダで楽しめたからよしとするか。

それでは、また。
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